マーケティング・コンサルタントによる本ですが、ブランドの本だと考えた方が理解がスムーズだと思います。
それは本書が、独自性や差別化について深く扱っているからです。
広報の現場担当者だったときに、懇意にしていた日経の記者から言われたことは「新奇性」の重要性でした。
世の中に届ける情報価値は「新規性」では足りないのです。
また、日本テレビの元社会部長が講演でおっしゃっていたことも印象に残っています。
「あす、もしあなたの会社がなくなったら、誰が何に困るのですか?」
これを突き詰めて考えると、取材する意義を見出すことができる。
事例は少し古いものもありますし、主張そのものに顕著な目新しさがあるわけではないのですが、このままではダメだという気づきや差別化の戦略を考えるヒントは多数得られることでしょう。